街場の憂国論

03 /23 2014

街場の憂国論 (犀の教室)街場の憂国論 (犀の教室)
(2013/10/05)
内田樹

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久々の内田樹先生。
今回も面白かった。
読み終わってから時間が経ってしまったので、細かいことは忘れてしまったのだが、贈与経済に関する次の言葉は印象に残った。

これからさき、ポスト・グローバリズムの社会では、「貨幣で商品を買う」というかたちでしか経済活動ができない人々と、「贈与と反対給付のネットワークの中で生きてゆく」という経済活動の「本道」を歩む人々にゆっくりと分かれてゆくことになるだろう。



貨幣というものに絡めとられないようにせねば。

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切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話

01 /10 2014

切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話
(2010/10/21)
佐々木 中

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タマフルの推薦図書特集でおなじみ、佐々木中さんの本を読んでみた。
まぁ、難しそうな本なので、今まで着手してなかったが、このお正月休みに集中して。
その目論見は正しく、腰を据えて、集中して読まないと、俺にはすんなりと理解できるような代物ではなかった。
久々に、脳に汗をかくような、暗い夜道を彷徨うかのような読書体験。
すべてを理解し、感動に打ち震えた!とは言えないが、自分なりに理解し、そして新たな世界を見たように感じている。

宗教とそれにまつわる世界の話。
俺は“宗教”というものをどのように理解しているのだろうか。
その理解が今回の読書により、まさに“書き換えられた”わけだが、ちょっと整理してみよう。

宗教というものはほぼ意識せず暮らしてきた。
自分んちの宗派すら知らないし。
世界では宗教対立による紛争が起こり、カルト教団が世間を騒がし、とても納得できない倫理観が『原理主義』などと呼ばれ、一部の人に信仰されていた。
そんなニュースを見てきたものだから、宗教なんてろくなもんじゃねぇなという程度。
その認識には、無意識だが政教分離が前提とされていて、
宗教なんてろくなもんじゃない=政治なんてろくなもんじゃない
という認識の結びつきは皆無であった。
「宗教はろくなもんじゃない」で結論づけようとも、「政治はろくなもんじゃない」で終わるわけにはいかず、それはよりよい世界にするために更新していかなくてはならない。
逆に言うと、政教分離を前提としていたから、「宗教はろくなもんじゃない」で結論づけて、終わることができた。

しかし、その認識自体が、自分の人生のみを念頭においた射程の短い認識であった。
中世キリスト教世界を秩序づける教会法は、法律であり、それはまさに世の中をうまく運営するための“政治”であった。

・・・何が書きたかったんだっけ?
まぁ、ここの下りから、なんか視界が開けたように、この本の面白さにのめり込んでいった。
それまでは、難しいし、とても読者フレンドリーでなはいその文体に嫌気がさし始めていたのだが。

とにかく、その教会法とキリスト教世界にも腐敗がはびこるわけで。
宗教がろくなもんかどうかはともかく、権力構造には腐敗がつきものであると。
そこで、立ち上がった革命家(立ち上がったのか、たまたまそうなったのか。)、ルターやムハンマドたちは、法たる文を読み、書き換えたと。
文学により革命をなしたと。

本を読むということが、いかに革命的な行為かということが切々と語られる。
読書をライフワークとし、人生を好転させていこうとする者には、非常に勇気づけられる一冊となっているのではないだろうか。
これ、もう一回読もう。


自然のレッスン

09 /28 2013

自然のレッスン自然のレッスン
(2001/07/10)
北山 耕平

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自然だとか田舎だとか、そういうものへの思いが強くなる一方なわけで。
田舎から出てきてるくせにね。
まぁ、なにも実践が伴っていないから、頭がぐるぐる回っているだけなんだろうけども。

街で自然に暮らす法。べつに田舎に行かなくても自然に生きることができるのです。今すぐはじめられるシンプルな技術。元気に街で生きていくための、魂の処方箋。


という紹介文に惹かれて読んでみる。
アメリカ先住民に学んだという元雑誌編集者の著書。

中身はポエム形式になっており、故により示唆に富むような内容だ。
読み手次第でいろんなインスピレーションを得られる。
手元に一冊置いておき、ときおり読み返したい本である。

日本辺境論

12 /21 2012

日本辺境論 (新潮新書)日本辺境論 (新潮新書)
(2009/11)
内田 樹

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はい、おなじみ内田樹先生です。
内田先生の著書を読むにあたって、2冊、最初に手をつけておくべきなのかな、と思う本がありまして、それが『寝ながら学べる構造主義』と本書『日本辺境論』です。
というわけで『日本辺境論』ですが、最初は自分のテンションが合わなかったのか、あまりおもしろく感じなかったのですが、最後はやはりぐいぐい読み進められる面白さがあり、「う~ん、名著!」と唸ってしまいました。

内田先生の本は、ある物事の裏にある原因や因果関係を、今まで聞いたこともない鮮やかなロジックで説明してくれます。
ま、それが完全無欠の事実かというとそんなこともないと思います。
しかし、その一つ一つがあまりに見事なので、その一つ一つに膝を打ちまくっているのです。
そこに感動しすぎて、本全体のメッセージをちゃんと受け取れているかというと、そこは若干不安に感じたりもしていますが。。
ま、その分、何度読んでも楽しめるということでしょう。

太古の昔から、知ってか知らずか『辺境』という特性のうちに生きてきた日本。
外来のものをあっさりと中心に据え、効率的に学ぶ。
そんな我々自身の特性を知ることが、外交の第一歩のような気がしました。
我々の辺境性を愛しながら。

あとマンガ論がおもしろかった(養老孟司先生の受け売りらしいけど)。
世界でも珍しく、表意文字と表音文字(漢字とかな)をあやつる日本。
その2つを同時にあやつる脳こそが日本のマンガの質を著しく向上させたと。
表意である“絵”と、表音である“ふきだし”からなるマンガを。
なるほどねぇ。

take

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